ATTRACTIVE
魅力×糸島
ATTRACTIVE
魅力×糸島
豊かな自然が才能を育み、
暮らしに文化が息づく糸島。
陶芸や木工など、さまざまな作家・工房が拠点を構える糸島エリア。
美しい海や緑豊かな森を舞台に、美と実用性を併せ持つ作品が多く生まれています。
大自然が才能を育む糸島と、地域で育った天然木を使い、森に学ぶDOOP。
その出会いは、必然だったといえるかもしれません。
糸島手造り工房 爽風
中村拓真さん
糸島を代表する神社、櫻井神社から車で数分、山林や田畑が広がる集落にポツンとたたずむ「糸島手造り工房 爽風」。
ここは無添加にこだわったドレッシング、スイーツを手掛ける工房兼ショップです。
営むのは糸島で生まれ育った中村拓真さんと、そのご家族。
進学・就職を機に一度は糸島を離れましたが結婚し、子どもができたことを機に糸島にUターン。
中村さんは「一度この地を離れてみると、幼少期は当たり前だった自然や環境が恵まれていると実感しました。家族で糸島で暮らす中で、“子どもたちにとって安心・安全な食生活を”という思いを自ずと抱くようになり、ドレッシングを手作りし始めたのが『爽風』を開業したきっかけです」と話します。
『爽風』の看板商品であるドレッシングは100%自家栽培しているニンニクが味わいの決め手。
もちろん保存料・化学調味料などは一切使っていません。
人気のチーズケーキも小麦粉や卵は糸島産など、地元の食材をできる限り使うのも中村さんのこだわりです。
中村さんにとって糸島とは…
四季とともに生きていることを実感できる場所だと感じています。
風唄窯
内田秀明さん
もともと朝倉市の秋月で生まれ、ふとしたきっかけから陶芸の道を志した内田秀明さん。
数年にわたり筑紫野市の窯元で研鑽を積み、2006年に秋月で開窯。
その後、より陶芸家としての活動に適した環境を求めて2007年に糸島に移住しました。
内田さんが手掛ける陶器は土の質感を大切にしたどこかほっこりと心和む雰囲気が魅力です。
JR九州のスイーツトレイン「或る列車」でも内田さんの器が使われるなど、糸島を代表する作陶家の一人ですが、とても穏やかで優しい人柄が魅力だと感じます。
そんな内田さんが営む『風唄窯』はギャラリーを兼ねており自由に見学OK。ただ一人で作陶しているため、足を運ぶ際は事前に電話確認するのがおすすめです。
糸島の海を思わせる青い釉薬をかけた器、しのぎが目を引くカップや一輪挿し、英国発祥のスリップウェア、金属のような独特な質感の平皿など、さまざまな技法を用いて多彩な器を作り続けています。
「自分が楽しめる器作りをしていたら、いろいろな作風の器が生まれました。お客さまにとってのお気に入りの1点が見つかれば幸いです」と内田さんは話してくれました。
内田さんにとって糸島とは…
日々の刺激が器作りにも大いに関係します。そういった意味でも糸島は恵まれています。
ツバサファーム
吉村翼さん
■ツバサファーム
住所 | 福岡県糸島市高上221-1 |
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tsubasafarm1021@gmail.com |
東日本大震災を機に“食”に関心を持った吉村翼さん。
雷山山麓の田で手探りで米づくりを始めた吉村さんは「普段当たり前に食べていたお米がこんなに大変な思いをされて栽培されていることに驚きましたし、尊さも感じました」と就農した当時を振り返ります。
「ほぼ独学で農業を行っていたため、なかなか安定した収入を得ることも難しく、生きるために林業の仕事にも従事するようになりました」と吉村さん。
それが今の、農業と林業の二足のわらじのスタイルに繋がっています。
ただ、それは吉村さんにとってはとても重要な転機になりました。
「森づくりをすることは、いわば上質な米や野菜を育てることと同じ。理想的な森をつくることができればおいしい米、野菜が育つ。それを実体験として学ぶことができています」と吉村さんは話します。
そんな吉村さんは農業を始めて13年を経て、自分だからこそできる米づくりに力を入れています。
「私が米を育てている田は寒暖差が大きく、冷涼な水を引き込むことができます。これは米づくりにおいて地の利であり、おいしい米が育つんです」と吉村さん。
さらに無農薬栽培も徹底しています。
実際に一度食べてリピートするお客さんが多いそうです。
吉村さんにとって糸島とは…
人が魅力的な土地です。柔軟かつ情に厚い人が多く、それが暮らしやすさにも繋がっています。
志摩工房
藤原宏允さん
今津加菜さん
藤原宏允さんは静岡出身、今津加菜さんは大阪出身と糸島とは縁もゆかりもない2人が同地に工房を開いたのは2018年。
作家として活動したいと長年考えていた藤原さんは「正直場所はどこでも良いかなと思っていたんですが、九州は焼き物文化が各地に根付き、器づくりを始めた時からずっと興味があった土地。九州の玄関口でもある福岡市街から少し足を伸ばしたら来れる糸島は海や山が近くて、開放感があって、なにかにとらわれることなく器づくりするのに適していそうという印象を受けました」と糸島を選んだ経緯を話します。
現在は夫妻それぞれに作家として活動し、『SLIP WORKS』という屋号で全国各地のイベントや展示会に出展しています。
その傍ら、個人客向けに陶芸体験も行っており、それが観光客を中心に人気を集めているところ。
夫妻は「私たちはそれぞれの性格上、積極的に地域に馴染んだりということはあまりないですが、そんな私たちでも糸島は抵抗なく暮らせる場所な気がしています。自宅から工房まで車で通っているのですが、なんてことはないのどかな風景に癒やされる日々。それが糸島の一番気に入っているところです」と笑います。
藤原さん、今津さんにとって糸島とは…
糸島だからということはないかもですが、普通に充実した理想的な暮らしができる場所。
うつわと手仕事の店 研
敦賀研二さん
『糸島クラフトフェス』の運営を長く務めるなど、糸島の工芸シーンを盛り上げてきた陶芸家、敦賀研二さん。
九州大学を中退後、福岡県・東峰村にある小石原焼の窯元で修業を積んだ敦賀さんは独立に際し、糸島を選びました。
「それがもう20年以上前です」と笑う敦賀さんは、糸島に開窯した理由をこう話します。
「師匠の陶芸仲間の方に、『作家活動をしている人がちらほらいる』という理由で糸島をおすすめされて。私は土地勘がなかったのですが、訪れてみると町の雰囲気も良くて、なにより焼き物、木工といったクラフトマンがその当時から多くいたからか、ものづくりを受け入れてくれる風土が根付いていると感覚的に思いました」。
実際に糸島に開窯してから、今や敦賀さんの代表作となっている美しい海を彷彿とさせる深みのある青色の器が生まれたそう。
「暮らす場所、過ごす日々が器づくりに影響するというのは意識せずともあるでしょうね」と敦賀さん。
使うほどに愛着が湧きそうな優しい色合いの白の器、どこか凛とした印象の黒の器もまた、糸島という地域性や敦賀さんの人柄を表しているようです。
敦賀さんにとって糸島とは…
周囲の作家さん、近しい人たちに支えられ、時に支えてという、良い関係性を持てるのが魅力です。
マイマイ計画
野島智司さん
自然と人との関わりをテーマにネイチャーライター、プレイワーカー、作家、講師などとして活動している野島智司さん。
Eテレの『あおきいろ』内のアニメーション監修、『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)の第3弾以降の制作協力に携わったり、活動は多岐にわたります。
大分県出身で、糸島との出会いは偶然だったという野島さん。
「幼少期から自然に囲まれた環境で育ったことから、野生の生き物に興味を抱きました。東京農業大学で野生動物について学び、その後、北海道大学で教育学を専攻。九州大学でも環境心理学を学び、縁あって糸島に住むようになり、それからはずっとこの町で暮らしています」。
糸島に住んだ当初は知人も少なかったそうですが、さまざまな機会を経て人との繋がりが増えたそうで、それこそが糸島の大きな魅力だと野島さんは話します。
「私は海や山といった自然をフィールドにした活動をしていることもあり、そういった点でも糸島は環境的に恵まれていると思っています」
野島さんにとって糸島とは…
私たちの暮らしのそばに、生き物の暮らしもまた存在しています。そのことを実感を通して学べる場所です。
社会福祉法人香月福祉会
MUKA
“お金や物より大切なこと=無価”をテーマとした障がい福祉サービス多機能型事業所。
障がいを持った利用者の方々が木の玩具、家具、服飾品など、さまざまな作品を手作りしています。
またそういったものづくりに加えて、海岸の清掃活動、木の伐採、海洋プラスチックの回収・粉砕、里山の整備など、さまざまな活動を行っているのも特徴です。
理事長の岡崎さんは「伐採した木を家具づくりに活用したり、清掃活動で回収した海洋プラスチックを用いて工作したり、すべてはここでの活動に繋がっています」と話します。
不定期でマルシェを催すなど、一般のお客向けのイベントも積極的に行っているMUKA。
敷地内では馬を飼育しており、ホースセラピーも好評です。
地域との繋がりを大切にしており、イベントを行っていないときでも施設の見学は受け入れているそう。
事前に電話連絡の上、訪れるのがおすすめです。
岡崎さんにとって糸島とは…
大切なふるさとです。